Kunaio

Global Shake 明己の惑星

 

 

3年前、このCMがYoutubeの広告で流れていた頃、好きでよく聞いていた。

とても素敵で、楽園のようで。

この海に浸かって、無限の自由を感じることができる。

そして当時、この海でどうしたいかと問われた時、

何もなかった。死にたい。と言った。

 

 

現実的に生きていくには、必ず苦労する。

嫌で、辛いことをしないといけなくて、それはもう、楽園ではない。

生きることは、苦しい。

どこまで、いつまで、そんなことを求められ、苦しめられるのか。

 

 

ただ生きていて、自由に、何もせずただぼうっと、

生きていくことが許されないのが辛く、地獄に思えた。

 

 

だから、こんな楽園のような処に辿りついて、無限の自由を感じ、

そして、その続きがあるなら、そのまま死にたいと思った。

最高の状態を味わって、終わり。

それが幸せだなんて、悲しいと思ったけど、

それ以上に、苦しみを味わうのは嫌だろう。

 

 

久しぶりにCMを見て、

そういえばそんなことを言っていたと思い出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死にたかったか?

 

 

だって、死ぬしかないでしょう。

どこにも戻りたくなんかない。

 

 

辛かったんだね

 

 

辛かったさ

生きていたくなんかなかった

自由にさせてくれ

お願いだから僕を

何からも自由に!!!!!!!!!!!

 

 

 

どうしたかった?

 

 

 

どう?

何もしたくなかった

とにかく

何もしたくなかったんだ

ぼうっとしていたかった

ずーーーーーーーーーーーーーっと

眠るように

何も考えたくない

何もしたくない

 

 

 

 

オーケー

君の気が済むまで 眠っていていい

何もしなくて 何も考えず

ずっと ずっと

永遠にでもいい

眠っていていい。

穏やかに 静かな呼吸で

白い光の中で 温かいぬくもりの中で

眠っていいよ。

 

 

 

いいの?

 

 

 

いいよ。

 

 

 

海に浮いて寝ている

プカプカ

太陽の光を浴びて

海と一つになって

僕は透明になる

 

 

 

お腹が空いて上がると、僕が食べたいものが置いてある

シャワーを浴びたければ、シャワーもある

 

 

 

……

また海のベッドに戻ろう

プカプカ

眠りにつく

 

 

 

必要なものは、必要だと思った時にそこにあるから

何も困らなかった

 

 

 

潜って 自由に泳いでいく

海面に浮上して 息をする

 

 

 

誰もいない

静かだ

落ち着く

 

 

 

何日も

何日も

 

 

 

目が覚めたら、円い月が輝いていた

うつくしい 夜の海に浮いて寝ている

プカプカ

 

 

 

綺麗だな

プカプカ

気持ちいい

 

 

 

旅行に いきたいな

風車が 回っていて

カラフルな 飴の売っているような所

 

 

 

いいよ。

ここには、いつでも戻ってこれるから。

 

 

 

そうなの?

 

 

 

そうだよ。

 

 

 

その海を離れても、僕は何一つ困ることはなかった

相変わらず、必要なものは必要な時にそこにあったから

何の心配もなく

 

 

 

風車が回ってる

クルクル

あ、カラフルな飴だ!

きれい。かわいい。素敵だね。いいな。どれもかわいい。

和菓子も、お茶と食べたい。かわいいな。美味しそう。素敵だな。

お店の中で、お茶と頂いた。

小さな庭園があって、席からよく見えた。

鹿威しや、季節の花が咲いていて、風情があって、とても情緒を感じた。

 

 

 

こんな感覚は、久しぶりだ。

懐かしいような、新鮮なような。

心に風が掠めるように、爽やかで、

晴れた空に、鯉のぼりがたなびいているような感じで、

ハッカ飴を舐めたみたいに

心がスーッとした感じがして、気持ちがよかった。